VRChatに潜った雑感
2021.12.11
銀鮭さんのQiitaの記事が発端になって、そろそろVR相当面白いだろうなと感じ、先週からvrcに潜りはじめた。 この感触をなるべく後で思い起こせるように、まとまった形の文章として残しておく。
ただし、公開にあたって1週間ほどかけて調整はしている。
ひいおばあちゃんが日本人だという台湾人とNier: Automata風のワールドで英語で話をしたり。 日本人のvrc歴が長いっぽい人たちと話したりもした。大学生とかが多いらしい。現実には友達いないし、VRには友達がいる、って言ってる人もいたし、そういうムードだった。
VR空間だと友達ができる人っていうのは、つまりコミュニケーションには全然問題がないってことだ。 「やっぱり最初は挨拶が大事ですよ!」って教えてくれたりして、めちゃいい人たち。それ現実で同じようにやったらあっという間に友達できるよ!って思ったり。
現実だとうまくいかなくてVRだとうまくいくのは、いくつかの要因が絡むように思われるし、VRをWebに読み替えると僕の14-24歳ごろにかけても似たような感覚はあった。
そのうちきちんと掘り下げて考えたいが、関係ありそうな着眼点を羅列しておく。
- 威圧や暴力への恐怖心
- 外見、体臭
- 変化や成長を表出するタイミングがない
- 会話のテンポや「ノリ」、表情作り
- 利害関係
また、お砂糖という概念やjustの話もこの時はじめて聞いた。みんな寂しいんだなぁと感じた。
案外リアルのことを隠している人ばかりではなく、学生や会社勤め数年目といった20代前半あたりが多いみたい。 ただ、あまり多くとしゃべらないタイプの人もいるので、そういう人がどういう感じかはわからない。日本語がめちゃくちゃうまい中国人や韓国人もいた。概ね全員に共通しているのが、この場所を楽しみに来ているということで、それによってとてもいい居心地が形成されている。
美少女アバターが男の声で喋ってたり、ボイチェンの声で喋ってたりするけれど、慣れでしかないと思った。 病理を見出すこともできるが、そんなこと言ったら現実のありとあらゆる物事にも同様に病理を見出せるものだ。
簡単にアバターを変更できるし、少なくとも浅瀬で遊んでいる分にはアイデンティティになることはなく、お人形遊びに近い。 まぁ、これが1000時間プレイヤーで、自分がカスタマイズしたアバターを使ってる…ということになってくると、話が違うのかもしれない。
VRでもWebでも、暴力や威圧と無縁であるということは、非常に重要なポイントであるように思われる。
威圧の気配がある話し方をする人は現実に比べて少なく、またそもそも動物的な威圧が機能しないので、このnerdyな感じが独特の居心地の良さにつながっている、という感じがした。
手軽になって人がどんどん流入しているから、多分このよさは向こう数年で失われるんだろうと思いつつ、まだいろんな技術的なハードルを乗り越えないといけないので、リアルが充実している諸兄によって場の雰囲気が壊されるまでには3〜5年くらいの猶予があるような感じがする。
VRヘッドセットはかぶっている様子がどうにも格好よくなく、キャズムを越えるために必要な条件がスマートフォンよりも多く溝が深いようにも思う。何よりも「現実でちゃんとやってない」みたいに見えちゃうのがレイトマジョリティへの浸透を妨げそうだ。
あるいは、VRChatは2chやふたば,IRCのような立ち位置でひっそりと生き残り、他の人は別なVR SNSに行くのが、みんなハッピーなのかなぁとは思った。 (ちょうど、clusterがQuest2に対応しましたね)
そういえば、大学時代の旧友(あちらは当時のハンドルネームのまま活動している)と、偶然VRChat上で再開したりもした。 まだまだ狭い業界なんだなと感じる。 iPhone普及前のTwitterくらいの気配。
こうしてVRChatを実際に初めてみると、これはもう2年くらい早く潜り始めてもよかったんじゃない?と思いつつ、ギリギリ「間に合った」という感覚もある。 なんとなく、この場所を作り上げてきたユーザーたちがまだまだその場に止まっていて、話しかけるとそういうことを教えてくれる段階。
他にも色々と感じたことはあるんだけれど、ひとまずこの辺りで今日はおしまい。
最近はVRのこともありインドア気味になってるので、もうちょっとサイトの更新も増やしたいな。