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〜はじめにお読みください〜

2021.06.06

地元は、と聞かれ聞かれた時に冗談半分で「インターネットです」と答えるくらいには、インターネットは僕にとっての故郷だ。

自分のWebサイトを初めて作ったのは中学1年の頃だから、2001年ごろだっただろうか。ゲームの攻略…というよりも交流サイトを作って、どこからかダウンロードしてきたCGIを頑張って設置してみたりしていたのが懐かしい。
僕は家に人を招くのが好きなタイプなのだけど、個人サイトの掲示板には友達の家に遊びに行くような趣があった。

月日はあっという間に過ぎ去って、今は2021年。GAFAが世界の株価の上位を占め、今ではプログラミングはオタクおたくのデュフフな趣味から子供の習い事へと変貌を遂げた。インターネットで人々が何かを語るとき、htmlを打つことはなく、得体の知れない分散コンピューティングの怪物に預けたアカウントの最新の投稿として記録され、フォロワーへと通知されたり、ミュートされてて全く見られてなかったりする。

今の僕の感覚は、遊んでいた空き地が商業施設に取って代わられた老人の感覚に近いのかもしれない。遊び場のルールは僕らがその時々で決めていたはずだけど、今のインターネットでは、国家やクラウドプラットフォーマーやサービス事業者がそれを決める。

こうして何やら批判に流れるような語り口調で今と昔のインターネットをぼんやりと比較している僕も、2006年からの10年ほどは四六時中ツイッターに張り付いていた。冗談でもなんでもない、ツイッター廃人というやつだった。それによって得た人間関係もあれば、失った信頼もあった。
今はその目まぐるしい速度から、すこしばかり距離を置いてみて5年ほど。

昔ながらの流れを汲んだ気配の残るサイトを作ってみようと思ったのは、抱いている違和感への答えを見つけたいから。
自分の情報をどこかに預けるのではなく、自分の手が届くところに置いて、興味がある人のところに届ける。その仕組みは自分で管理する。
そうは言っても、CSSはフレームワークを使ってるし、CDNだって使ってるから、何もかも昔の通りにしているわけじゃない。
僕はどちらかといえば伝統的なものを軽んじるタイプだったし、時代に合わせて物事が変わっていくのは自然で真っ当なことだと思う。
それでも、プラットフォーマの匙加減、シリコンバレーの価値観で検閲されるのは、怖いことだと思う。

独自ドメインでシンプルなWebを構築していれば、かなり自由が利く。余程の事が無い限りはサイトを停止されることはないし、仮にされたとしても他のサーバーに移動することが可能だ。
会社員に比べるとフリーランスの方が行動の制約が少ないのと似ていて、大きな構造に乗っからない方が小回りが利く場面は確かに存在する。

このサイトでは、HTMLを直打ちしている。これにも理由があるのだけど、それはまた次の話題にとっておくことにして、今は一旦キーボードを打つ手を止めることにする。


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